ベルリンのミュージシャン/フリーランスのための新型コロナ対策、一時援助金申請手続きはこんな感じ
私は、ITエンジニアでもあり、新型コロナの影響で完全に収入がゼロになったわけではないし、自分より先に援助されるべき人を優先して欲しいのだが、
* 新型コロナの影響でキャンセルとなった20コンサート
* 新型コロナの影響でホテル関連システムの開発プロジェクトの中断
のため収入への打撃はそこそこ大きい(見込み収入の約70パーセント喪失。。)ので、新型コロナ影響によるフリーランス/ミュージシャン救済プログラムに申請した。
受付はインターネット上のみとなっており、先週末に受付開始したらしいのだが、初日は申し込みが殺到、システムダウンとなったらしい。そのためか、申請するまでの行列(キュー)管理がある。私は約40万番目、ということか。
約1日待って、自分の順番が来た。これはメールでも通知される。
個人情報、アーティストとしてのWebsite, 納税番号、口座番号、新型コロナ影響で見込み収入が無くなったことなどを入力する。
自分は一人だけの自営業なので、援助金はデフォルトで5千ユーロとなる。あくまで無利子の借金で、2年後には返さなければならない(はず。。。返却不要との声もあり、不確定情報。)。
パッケージ、SoforthilfeIは金額にもよるが、年間の無利子の借金。
パッケージ Soforthilfe II は、返却義務なし(ただし収入として申告必要とのこと。つまり、約1/5は税金として支払うことになる)。ベルリン在住テューバ奏者、岸本拓也さん、情報提供多謝!)
※正直な話、申し込み画面のリンクが多少複雑で、どれを選んだのかよく分からない。。おそらくパッケージ(SoforthilfeI, SoforthilfeII)が違ってても同じリンクにたどり着くような気がする。。流石に再申し込みして試してみることはできないが。。
Soforthilfe I = ベルリンの援助金(ローン)
Soforthilfe II = ドイツ連邦共和国の助成金
の違いのようである。
事前に一応、キャンセルとなったコンサート会場やプロジェクトの情報の入力が求められると想定して準備していたが、特に、実際の損失の詳細内容などについて問われることは無かった。報道どおり、”無条件の融資”、ということになる(融資されればだが。)。
追記;翌日には既に口座に入金があった。Soforthilfe IとSoforthilfe IIの内訳説明は現在不明。今ではなく、しばらく経ったら、ちゃんと金融機関に、内訳詳細などの理由を聞きたい。ともあれ、自分は日本でない別の国に住んでいる、ということをしみじみと感じてしまった。
画面キャプチャを撮るのを忘れしまったが、「審査後、3日以内に口座に入金されます」というメッセージが出ておわり。
※一応、追記しておくが、ドイツの税金は高く、フリーランスなら売り上げの20〜25%、ときには30%を納税しなければない。実際、私も7年間そうしてきた。本当に苦労しながら支払った時期もあった。そうした背景を持つからこそ、こういうシステムが成り立っているのだろう、ということです。
日本でも、フリーランス/自営業/ミュージシャンへの政府への援助金要求署名運動が始まっているが、実際にこうした救済システムを実装するための参考情報として。
▼参考リンク
ドイツ政府「アーティストは必要不可欠であるだけでなく、生命維持に必要なのだ」大規模支援
3/11 ドイツ文化大臣「フリーランスの芸術家への無制限の支援」を言明
1兆円の拠出も。新型コロナでイギリスやドイツなど各国が文化支援を続々発表。「誰も失望させない」
https://www.ibb.de/de/wirtschaftsfoerderung/themen/coronahilfe/corona-liquiditaets-engpaesse.html