YUI "Oh My God" | 牧歌組合~45歳からの海外ミュージシャン生活:世界ツアーに向けて~

YUI "Oh My God"

 月~金は毎日死ぬ ほど忙しい。人生でこれほど労働時間を割いたことはないほど、である。


 またまた古い話になってしまうが、正月、福岡の宗像にある妻の実家を訪れ、義理の姉一家と車で熊本の温泉へとでかけた。


 義理の姉は、基本的にJ-Pops(←綴り、正しいか?)のファンで、というか、おそらく歳を取ってきたら洋楽を買いに出かけるよりもJ-Pops(←綴り、正しいか?)をインターネットからダウンロードしても音楽なんて実は楽しめると思うので、そのライフスタイルを選択しているのであろうが、まぁ、つまり、最近のJ-Popsが目的地へと辿り着くまでの約5時間、エンドレスに流れていたわけである。


 そこで、YUIのアルバムを丸ごと、初めて聴いた。物凄くよいのである。


 何がよいかと考えると、ブリティッシュの女性シンガーのような声質なのである。声質のみならず、曲も、レコーディングも、プロデュースされた音楽も、ブリティッシュの香りがするのだ。それも、トラディショナル~パンク~ニューウェイヴ、70年代中盤から80年代初頭にかけての。


 例えるなら、アン・オデル(Ann Odell)。ロクシー・ミュージック(Roxy Music)のブライアン・フェリー(Bryan Ferry)の「東京ジョー(Tokyo Joe)」のイントロのストリングスをアレンジした才媛。声質は非常に軽くて、POPを絵に描いたように軽くて細くて繊細で神経質な感じがして、ちょっとロリ入ってて、爽やかだけど、どこかしら微量の毒がある。また、例えるなら、ケイト・ブッシュ(Kate Bush)。あるいは、「エヴィータ(Evita)」のジュリー・コヴィングトン(Julie Covington)。とにかく、イギリスの女性シンガーソングライターの匂いが、YUIの音楽にはあるのだ。


 また聴きたくて、「My Short Stories」というアルバムを買った。残念ながら義理の姉の車内で流れていたものとは違ったが、このアルバムもよい。


 特に好きなのは、「Oh My God」。キーはFメジャー(トニック代理のDmのほうが目立つものの)で、

Aパート、

|Bb |C |Am7 |Dm7|

Bパート、


|F |C7 |Bb |Bb|
|F |C7 |Bb |Bb|
|Bb |A7|

Cパート、


|Bb |C |Am7 |Dm7|


AパートとサビのCパートは同じで、

IV-V-IIIm7-VIm7の「サブドミナント→ドミナント→トニック」の3コード代理系。ここが非常に心地よい。YUIは他の曲でもこのコードパターンをよく使用しているようだ。


 義理の姉によると、女房姉妹と同じく、YUIも福岡県出身らしい。よくわからんが、なんとなく、よいことだ。



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